こんにちは。Mochokoです。
よかったらプロフィールページもどうぞ♪
日々子育てをしていると”絵本の読み聞かせ”をする機会があるかと思います。
抑揚をつけて大げさに読んでみたり絵について補足説明をしたり、子供を楽しませようと工夫して読む方も多いのではないでしょうか。
しかし実は「絵について読み手から説明する」「大げさに読む」のはせっかくの読み聞かせの効果が半減するもったいない読み方なんです。
せっかくやるならと読み聞かせ関連の書籍を読んだり絵本講師のセミナーに参加してみて、読み聞かせにはやり方があるんだということを初めて知ることになったのです。
今日の記事では下記のことをわかりやすく紹介します。
(1)効果的な絵本の読み聞かせの”コツ”
(2)失敗しない絵本の選び方
効果的な”読み聞かせのコツ”を取り入れると、子供にとって下記の変化が期待できます。
・集中力が向上する
・文章読解力&自己表現力が向上する
・自信が付く
・ストレス耐性・自立心が高まる【オキシトシン効果】
・ひとにおもちゃを貸せるようになる etc…
この記事を読み終えた直後から試したくなる内容です。是非最後まで読んでいってください!
目次
絵本の効果的な”読み聞かせのコツ”はたったこれだけ!!
まず結論ですが、絵本の効果的な読み聞かせのコツは5つです。
それでは詳しく解説していきますね。
①一音一音ハッキリゆっくり発音する
絵本は大きく口を開けてゆっくり読み上げることが非常に重要。
具体的には「むかしむかし」というフレーズは「む・か・し・む・か・し」とすべての音を発音するようにします。「でした」という文は最後の「た(ta)」まで音を出すように気を付けます。
音をハッキリ発音した方が良い理由は?
⑴赤ちゃんの言語発達はすべて「リスニング」から始まるため、音を吸収しようと集中力が働き絵本を楽しんでくれる時間が増える
⑵はっきり発音し聞かせることで、助詞の使い方や接続詞の概念が勝手に身に付く
子供は「音」が聞き取れずBGMのように流れてしまうと、読み聞かせに飽きてしまいます。しかし、逆にハッキリ「音」が聞き取れると絵をよく見てくれたり読み聞かせに夢中になってくれる瞬間が増えます。
(例)「寒さで凍える」「現れたのは森のくまさん」「ごはんを食べる」「ごはんが炊ける」etc……
↑これらの助詞もいざ勉強しようとするときっと難しいだろうと思いますが、絵本で楽しく自然と理解できるのは大きなメリットです。
➁文字を正確に読む
読み聞かせ2つ目のコツは文章を変えて読まないこと。たったこれだけ。
簡単そうに聞こえるかと思いますが「~~でした」という語尾を「~~なんだって!」についつい変えたりしちゃうこともあり、意識しないと意外と難しいです。
重要なポイントは、とにかく絵本に書かれている言葉は擬音擬態語はもちろん一字一句、語尾までも変えずに正確に読むように心掛けることです。
文字を正確に読むメリットは?
⑴聞きなれない音・知らない言葉に出会うことで語彙が増え自己表現力が向上する
⑵わからない言葉は文脈で理解できるようになり文章読解力が向上する
⑵絵本を通じて語彙が増え、それと同時に「これ知ってる」が増えることで自信が付き学習することの楽しさを幼少期から体感することができる
同じ絵本を何度か読み、子供の方から「これどういう意味?」と聞かれたらしめたもの。そういう時の子供の脳みそはスポンジなのでどんどん吸収していきます。
「これどういう意味?」を引き出すためにも聞きなれない音と知らない言葉をたくさん浴びせてあげましょう。
絵本の力を信じて、”そのまんま”を読み上げよう!
絵本ってすごく完成度が高い書物で、非常によく考えられており文字一音一音すべてに意味があると言われています。
大人気の絵本『くだもの』をご存じでしょうか。こちらは製作に1年以上かけられ何度も手直しされ完成したそう。でも内容は果物の絵と”さあ どうぞ”という文が9割を占めているかなりシンプルなものなのです。
※福音館書店HPより
と、素人は思ってしまいます。
↑でもこの『くだもの』、何度も手直しされて作られた作品だからかロングセラーで大ッッ人気。保育園や児童館には絶対置いてあるし子供たちは不思議と絶対大好きなんです。
内容はすごくシンプルだけど、”さあ どうぞ”の優しいフレーズに気持ちがあたたかくなる。愛を感じる言葉の響きに不思議と癒され、何度でも読みたくなります。大人が何年もかけて作り上げる絵本の力を感じるのにとても良い作品です。
③表紙から背表紙まで見せる
読み聞かせ3つ目のコツは表紙から背表紙まで全ページ見せること。
以前参加した絵本セミナーで「子供が集中しなくなり読み聞かせを中断することが増えてしまった」という話をしたところ、絵本講師の方が「表紙から背表紙まで見せる」ことをおすすめしてくれました。
セミナー帰りの夜に、1歳の息子に試してみたところ最後まで目を離さず食い入るように見てくれて感動したのを覚えています。
表紙から背表紙まで全ページを見せる理由は?
⑴表紙は【開幕】裏表紙は【閉幕】の意味を成し、しっかり見せると子供が一層絵本の世界に入り込める
⑵裏表紙まで物語は続いている
【表紙=開幕】から【背表紙=閉幕】まで見せることで子供が絵本の中に入り込めるようになります。
さらに、背表紙まで物語が続いている絵本もかなり多く、背表紙まで見せることで物語の余韻に浸れるようになります。
④読み手から絵の解説はしない
読み聞かせ4つ目のコツは、読み手から子供に絵の解説をしないこと。
正確には赤ちゃんや慣れていない最初の頃は絵の解説をしてもOKです。しかし絵本に慣れてきたら解説はしないのがおすすめ。
→赤ちゃんや読み聞かせに慣れていない子はまず絵本に興味を持ってもらうことが重要。「これはキリンかな?」「赤いお花が咲いてるね!」等の問いかけは興味を引いたり絵本が楽しいと思えるきっかけになります。
読み手から絵の解説を”しない”理由は?
理由は、同じ絵本を何度も読んでいく内に「これはキリンだ!!」と自分で気付くことができるようになるからです。
気付く・知る楽しさは学力向上を目指す上で欠かせない体験。
読み手が解説を”しない”ことでその貴重な機会を増やすことができるのです。
⑤可能な限りくっついて読む
読み聞かせ5つ目(最後)のコツは、可能な限り子供とくっついて読むこと。
子供を膝に乗せたり一緒に寝っ転がったり……子供と肌をくっつけて絵本を読むことで得られるものは2つあります。それは「⑴オキシトシンの分泌」と「⑵独占欲の充足」。
肌が触れ合い分泌される「オキシトシン」はなぜ重要なのか?
得られるもの一つ目は「オキシトシンの分泌」。
リラックスした気持ちで肌が触れ合うことで分泌される”愛情ホルモン”と呼ばれる脳内物質のこと
オキシトシンの分泌がたっぷりなされると、親子双方にとって嬉しいことがたくさんあります。
例)子供にとって→記憶力がよくなる、ストレス耐性が高まる、自立心が高まる
例)親にとって→安らぎを感じる、ストレス解消の効果がある
走り回る子供にこそ、絵本の読み聞かせで愛情ホルモンを活性化させよう!
でも子供を10分間抱き締めるって……なかなか難しいですよね。1歳も後半になってくると動きたくてずっと走り回ってるし(うちの子だけ…?笑💦)
だからこそ、絵本の読み聞かせがおすすめです。自然と肌と肌が触れ合う時間を持てるし、絵本好きな子なら10冊ぐらいは集中して読むことができます。
子供との肌のふれあいやオキシトシンについて、もっと詳しく知りたい方は身体心理学者で作家の山口創さんの本がとても参考になります。
ボーネルンドのサイトにある山口創さんのスキンシップに関するインタビューもぜひ読んでみてください。親子のスキンシップがなぜ大切なのか?がわかりやすくまとめられています☺
子供の「独占欲」は、まず満たしてあげることが重要
読み聞かせのスキンシップで得られるもの二つ目は「独占欲の充足」。
人間誰しも(大人でも)少しは持っているであろう独占欲ですが、2~3歳の子にはまず独占したい気持ちを満たしてあげることが非常に重要。
大体2歳近くになってくると、子供はおもちゃを独り占めする行動を取るようになります。これは自我の表れで”今これで遊びたい!”と主張したいがために取る行動です。
→2歳ぐらいのことが独占したがるのは自我の現れで成長の証。「今これで遊びたいんだ!」と主張しているだけなので、決して悪いことではありません。むしろとても良いこと。
貸して!と言われて「いいよ~」と貸してあげられるようになることは、”自分のもの”と”他人のもの”の区別がわかるようになるということ。まず”自分のもの”がわからないと”他人のもの”との区別はできません。
つまり、”自分のもの”を十分経験することで、初めて”他人のもの”という認識が芽生え他人におもちゃを共有することができるのです。
絵本の読み聞かせは【親】と【本の世界】を”独占”できる最高の時間
絵本は親の膝の上で(あるいは近くで)親の時間と声を独占することができます。さらに紙芝居のように大衆向けに語られるのとは違い絵本自体も独占できるので、子供にとっては自分だけの独占欲が満たされる最高の時間なのです。
最近話題のモンテッソーリ教育でも「独占を知っている子は早くに共有を覚える」と言われています。
(☆参考文献は下記↓)
独占できる世界を持てると安心して他人に共有することができるのです。スキンシップを取りながらくっついて読み聞かせをすることは子供の精神面での成長の助けにもなりますね。
効果的な絵本の”選び方”はこれだ!
どんな絵本を選べばいいのか?わからない場合、おすすめなのが下記の選び方です。
■秀逸な擬音が多い本
→音の楽しさがきっかけで子供が本好きになる可能性が高い
■実年齢よりも対象年齢が少し低い本
→内容が易しいため最後まで読める可能性が高い
■ベストセラーよりロングセラー
→背表紙に記載されている初版の年月日が古いものは、時代を越えて人気な実力のあるすごい絵本である
■子供が好きなもの(乗り物やキャラクター等)の絵本
→絵本に慣れていない子に無理に与えようとしてもうまくはいかないもの。例えば電車が好きな子には『ガタンゴトン』を読んでみて、気に入れば絵本って楽しいものだなと感じてくれるかもしれない
絵本の選び方を細かく教えてくれる書籍を参考にする
こちらの書籍の後半に、童話や児童書がたくさん紹介されているのでぜひ参考にしてみてください。
↑0歳から小学生まで、年齢そして目的に応じて(数字系はこれ!社会系はこれ!等)具体的な理由と共にたくさんの絵本を紹介してくれています。
読み聞かせのやり方は多種多様。各家庭で異なる。
今回の記事でご紹介した内容は主に下記書籍やNPO法人の絵本講師のセミナーを参考に、実際に自分で試して効果的だと感じたものを厳選しています。
NPO法人:絵本で子育てセンター
しかし記事を書く上で色々な書籍を読んで感じたのは、「読み聞かせのやり方は多種多様ある」ということ。
例えば下記の書籍では、”対話型読書”(都度子供にwhyを意識して質問を投げかけながら読み聞かせをする)が推奨されています。
今回の記事で私がおすすめした方法とはかなり異なりますよね。
読み聞かせる側(パパママ・保育者)自身も楽しめる読み聞かせ方法を選んで!
正直なところ、絵本の読み聞かせ方法に関して何を信じるかはパパママ・保育者の方が選んで良いと思います☺対象の子が絵本を好きになってくれるのが一番大切ですが、それよりも読み聞かせする側も絵本を読むことが楽しく思えることが重要だと思います。
保育者の方が楽しそうに絵本を読んでくれたら子供もきっと嬉しいですよね。
それではまた~♪